信用保証協会とは 銀行融資を受ける際に絶対知っておくべきこと

ぷんちゃん

初めまして、飼い犬の「ぷんちゃん」です。

飼い主の社長が、必死で「金融機関に勤めていた時に、どんなこと知りたかったかな。」と記憶を探りました。

勤め始めたばかりのころ、「信用保証協会って何?」って思ったことがあったみたいです。

ぷんちゃん

そこで、今回のテーマは「信用保証協会って なに?」です。

基本的なことからしっかり説明してもらいましょう!

1.信用保証協会とは

 まず信用保証協会とは、

信用保証協会は、信用保証協会法(昭和28年8月10日法律第196号)に基づき、中小企業・小規模事業者の金融円滑化のために設立された公的機関です。

事業を営んでいる方が金融機関から事業資金を調達される際、信用保証協会は「信用保証」を通じて、資金調達をサポートします。

47都道府県と4市(横浜市、川崎市、名古屋市、岐阜市)にあり、各地域に密着した業務を行っています。

一般社団法人 全国信用保証協会連合会HPより

 簡単に言うと、「銀行からお金を借りやすくなるように、保証人になりますよー。」ということです。

 どのようなメリットがあるのか、銀行側と借主側(ここではA社とします)で考えてみましょう。

 

銀行側のメリット

  • 保証協会が保証人になってくれるので貸し倒れリスクが軽減できる
  • 返済困難になった場合には、代位弁済してもらい面倒な回収業務を回避できる

A社側のメリット

  • 銀行から融資を受けやすくなる
  • 要件に当てはまれば、低金利の「制度融資」を利用できる

 などです。

 例えば、A社が「これから創業する会社」であった場合、事業実績もなく通常であれば銀行はリスクが高いため融資をしないですよね。

 しかし、創業を支援する制度融資があるため、A社は融資を受けることができます(当然審査はあります)。

2.利用するためにはどうすればよいのか

 次に、利用する方法ですが、銀行の窓口に行き融資相談をすれば、ほぼ間違いなく保証協会付融資を勧めてきます。

 基本的には、A社の社長が保証協会へ行くことはありません。

 信用保証協会は、各都道府県にあるので、HPでどのような「制度融資」があるのか調べておくとよいです。

 商品によって金利が違う(通常「1.8%以内」のような形で記載されてます)ので、自社が使えそうな商品をあらかじめ確認しておくとよいでしょう。

 余談ですが、私は「神奈川県」で働いていたので、「神奈川県信用保証協会」・「横浜市信用保証協会」・「川崎市信用保証協会」を利用してました。全国的に見たら結構珍しいですよね。

 「県」がだめなら「市」だ! 「市」がだめなら「県」だ! 今回は「県」でいこう! などよく言ってました(笑)。

注意すべきポイント

注意すべきは、「信用保証料」です。これが、保証協会の利益となります。

例えば、1,000万円の融資の場合、信用保証料というものを差し引き入金となります。

1,000万円欲しかったのに、入金になったのは950万円、とならないよう、銀行担当者とはしっかりと信用保証料まで打ち合わせをしましょう。

 なお、信用保証料は、信用保証料率で決まります。次は信用保証料率についてです。

3.信用保証料率はどのように決まるのか

 信用保証料は、【借入額 × 信用保証料率 × 期間やら係数やら…】で決まります。

 この信用保証料率は、基本的には「財務内容」で変わります。

 融資を受ける際に、銀行に決算書を提出します。その決算書は保証協会にもいきます

 銀行で格付をするように、保証協会でも格付をし、その評価によって保証料率が変わります。

 0.45%から1.9%までとものすごく幅があります。

 ただし、ここで決まった料率から割引があったり、制度融資によっては一律であったり、上限が決まっていたり、などします。

 実は非常に大きいので、事前にしっかり自社にとって有利なものを把握しておくようにしましょう。

 例えば、5000万円・保証料率1.35%・期間10年の融資の場合は、

 5000万円×1.35%×0.55×10=371.25万円 と、約370万円掛かります。

 (この保証料の計算については、「東京都信用保証協会」ホームページでシミュレーションができます)

4.万が一返済できなくなってしまったら

 ここは金融機関によりけりですが、例えば「3回延滞」した場合、信用保証協会に代位弁済請求をする、などの対応をします。

 代位弁済とは、銀行が信用保証協会からお金を貰って、あとはA社と信用保証協会で返済計画を立てる(もしくは破産の方向へ進むなど)ということです。

 以前は100%保証してもらってました。5,000万円の借入があった場合、5,000万円すべて銀行は受領できてました。

 今は、80%なので、上記の例だと4,000万円受領でき、1,000万円は銀行のロスとなります。

 代位弁済となる前の、「延滞」の段階で金融機関にとっては事故扱いとなります。

 普段から「延滞」だけはせず、数か月後の資金繰り予定までしっかり立て、万が一延滞が発生する可能性があれば、事前に相談しましょう。

 代位弁済までいってしまうと、「再生」系の制度融資もあるのですが、条件は厳しいです。

5.まとめ

ぷんちゃん

ポイント

  • 信用保証協会のおかげで融資を受けやすくなる
  • 制度融資で有利な条件で借りられることもある
  • 保証料までしっかり把握しておこう
  • 保証料率は財務で決まる
  • 保証料率も制度によって条件がばらばらなので確認しておく
  • 延滞はだめ!代位弁済までいく厳しいのでその前に手を打つ

以上がポイントですね。よく理解できました!

 保証協会を使わない融資を「プロパー(信用)融資」と言います。

 銀行員と話しているとよく出てくるワードなので、覚えておくとよいでしょう。

 補足として、保証協会付融資は、上限があります。有担保・無担保など色々条件はあるのですが、

 基本的に8,000万円と覚えておくとよいです。

 以上、今回はここまでとなります。

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