中小企業診断士二次試験 再現答案の必要性について

 今回は、中小企業診断士二次試験の、再現答案の必要性について考えていきます。

 YouTubeでは診断士試験関連の動画が多くなっていますが、ブログで書くのは久しぶりですね。

中小企業診断士試験に興味のある方は「まとめ記事」を参考にしてください

1.再現答案とは

 まずは、中小企業診断士二次試験について簡単にご説明します。

 詳細は下記を参照して下さい。

 

 二次試験の合格率は約20%となってます。

 これだけ聞くと、「意外と易しい」と思われるかもしれないですが、受験者のレベルが高いのです。

 全員が、一次試験を突破した猛者たちで、その中で上位2割しか受からないため、かなり高い壁であることは間違いありません。

 実際に、私が以前勤めていた金融機関では、二次試験に合格して資格取得した人はほとんどいませんでした。

 一次試験は、マーク式なので、試験翌日には答えが発表されます。

 そのため、合否の判別はすぐに自己判断できます(まれに得点調整等あり、不合格だと思っていたが合格していたというパターンもあります)。

 しかし、二次試験は記述問題であり、明確な答えが存在しません。

 そのため、試験が終わったあと、採点の仕様がありません

 ちなみに令和3年は、試験日が「令和3年11月7日」で、合格発表が「令和4年1月14日」です。

 実に、2か月間、自己採点もできず、合否が分からない状態で過ごさなければなりません

 そこで、少しでも「合否」の判別がつくように、「再現答案」を作る必要性があります。

 この「再現答案」とは、試験本番で自分が書いた答案を再現したものです。

 まぁ、そのままですね(笑)。

 では、どのようなメリットがあるのか次章で解説していきます。

合否が分からない

2.再現答案を作るメリット

 再現答案を作る最大のメリットは、「合否をある程度判別できる」という点です。

 前章で述べた通り、合格したのか不合格だったのか、はっきりしないまま2ヵ月を過ごすというのは、なかなかの苦痛です。

 年に1回しかない試験で、それなりの時間もかけてますからね。

 また、仮に不合格だったとしたら、早く次の行動を決めたいですよね。

 そこで、「再現答案による採点サービス」を活用することができます。

 これは、色々な予備校で無料で提供しているサービスです。

 ググればすぐに出るので、リンクは省略します。

 これらの予備校のサービスを複数活用することで、事前にある程度判別できるというのは、2ヵ月という時間を考えれば大きなメリットになると思います。

 ただし、「ある程度」です。

 次は、この「ある程度」について考えていきます。

「無料採点サービス」

3.相手と自分を過信しない

 まずは、「採点サービス」をしている予備校は、当然のことながら正確な採点はできません。

 明確な答えが発表されない試験ですからね。

 予備校の採点サービスでは合格だったのに、実際は不合格だったというのは、耳にする話です。

 予備校では、過去の多くのサンプルの蓄積と、独自のノウハウにより、かなり緻密な採点がされていると思います。

 しかし、現実の試験では「235~245点」(240点以上が合格)くらいにかなりの人数が集中しており、明確な答えが発表されていない試験において、このラインの方の合否を明確に把握するのは、ほぼ不可能だと思います。

 10点くらいの誤差は、当然に発生するものと考えるのが自然です。

 また、相対評価という点を鑑みると、得点調整が行われることも十分考えられることですからね。

 なので、採点サービスを活用についてのメリットは、あくまで「ある程度」合否の判別ができることで、心の準備ができるということでしょう。

 これだけでも、大きなメリットです。

 次に、自分を過信をしないという点についてです。

 二次試験は、とにかく時間との勝負です。

 そのような中で、自分の書いた答案を全て書き写すというのは、時間的制約から非常に難しいです。

 なので、メモしたキーワードや記憶を頼りに「再現」をした答案で採点サービスを受けることとなります。

 この再現答案と実際の答案に乖離が生じてしまうことは、十分に考えられます。

 採点サービスに送った答案の点数は高くても、実際の答案には含まれていなかった文言が含まれており、その部分で大きな加点があったなど、考えられることですよね。

 以上より、「ある程度」合否を判別できるものと捉えておくくらいが、ちょうどよいと思います。

あくまで「参考」

 

4.自分語り

 次に、私が「再現答案」をどう考えていたかという点について書いていきます。

 まず、私は「採点サービス」は活用しませんでした。

 理由は、合格しているという確信があったからです。

 まぁ、確信といっても試験が終わった直後の感触で、合格発表が近づくにつれ「落ちてるかも」とどんどん不安になっていきましたが(笑)。

 また、完璧な再現答案を作るのは困難と書きましたが、私は「ほぼ100%」再現できてます

 80分の試験なのですが、本番の不測の事態に備え、70分で解く訓練をしてました。

 実際の試験では、事例Ⅰは75分、事例Ⅱと事例Ⅲは70分で終えることができました。

 なので、事例Ⅰは最後の問題を書き写す時間はなかったのですが、事例Ⅱと事例Ⅲは完璧に書き写すことができました。

 実はこの「100%再現」というのは結構貴重なサンプルなんですよね。

 あんまり伝わっていないと思いますが…

 では、なぜ「採点サービス」を活用しないのに、再現答案を作成したかというと、「ふぞろい」に送りたかったからです。

 「ふぞろい」は、二次試験の必須参考書で、過去の合格者の方々の再現答案で成り立っている参考書です。

 私が試験に合格できたのは、この参考書のおかげ、過去再現答案を提供してくれた方々のおかげです。

 なので、自分の答案は「ふぞろい」に送ろうと決めてました。

 本当にそれだけです(笑)。

 機会があれば製作にも関わりたかったですが、関わり方がよく分かりませんでした。

 まぁ、結果的には今このようにブログやYouTubeの素材になっているので、そういうメリットはありましたね。

5.再現答案を作ることを目的化しない

 最後に、再現答案を作ることを目的化しないという話です。

 二次試験は本当に時間との勝負です。

 再現答案を作ることを目的化すると、そこにかける時間が生じてしまいます。

 余裕があれば、キーワードを列挙しておき、さらに余裕があれば文章を書き写していくと良いと思います。

 絶対に、解き終わっていないのに、書き写していくということはやめましょう。

 実際に私は、1年目は全て80分ギリギリだったので、再現答案を作ることは不可能でした。

 採点サービスを受けられ、ある程度合否の判別がつくというメリットはありますが、それだけと言ってしまえばそれだけです。

 他の優先すべきことをしっかりやりましょう!

 以上です。

本当に余裕があれば作っておきましょう

 

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