住宅ローン借り換えについて メリット数百万円?その可能性も十分あります
今まで、住宅ローンに関して3つの記事を書いてきました。
YouTubeとあわせて、なかなか好評なようです。
その流れに乗り、住宅ローンの借り換えについても今回記事にします。
場合によっては数百万円のメリットが出る可能性があります。
ぜひ参考にして下さいね。
数百万円!?
誤解を生まないように、丁寧な説明をお願いしますね。
目次
1.具体例説明 前提条件について
まずは、借換の具体例を提示していきます。
まだ、このような住宅ローンを組んでいる方も決して少なくはないと思います。
現在の住宅ローンの条件
- 10年前に組んだ住宅ローン
- 残り期間25年
- 当初4,000万円
- 現在残3,060万円
- 金利は1.5%
- 毎月の返済額122,474円
当初4,000万円、35年返済、1.5%という条件で借り、ちょうど10年返済した状態です。
この住宅ローンを、ネット銀行の変動金利住宅ローンで借換します。
なお、現在最も低い金利で0.31%での借換が可能ですが、今後もこの記事に汎用性を持たせるため0.5%で計算します。
借換の条件は、以下の通りです
借換する住宅ローンの条件
- 期間25年
- 金額3,160万円(増加している理由は後述)
- 金利0.5%
- 毎月の返済額112,075円
この条件で借換をすると、毎月の返済額の軽減が 122,474円-112,075円=10,399円 となります。
残りの期間が25年なので、10,399円×12か月×25年=3,119,700円 がトータルメリットとなります。
約300万円です!
後述しますが、借換に掛かる諸費用を上乗せしてます。
ですので、借換の諸費用を考えてもそれだけメリットが出るということです。
2.なぜこんなにメリットが出るのか?
なぜこんなにメリットが出るのか、それは住宅ローンという商品性に大きく関わってます。
住宅ローンは35年返済で組む方が大半であり、もの凄く長い期間借入をします。
表面の金利は大したことないように感じますが、毎月数千万円という金額に金利が掛かり続けます。
単純に考えてみましょう。4,000万円のローンは、1年でほとんど減りません。
つまり4,000万円に1%の年利がかかれば40万円の金利が掛かります。
当然金利が半分になれば、20万円で済みます。
そのメリットを何十年にもわたり享受できるので、住宅ローンの借換メリットは大きいのです。
よく、「金額1,000万円以上、期間10年以上、金利1%以上」という条件を満たせば、借換メリットがあると言われてますが、計算方法は非常に簡単なので、計算してみましょう。
3.メリットの計算方法
メリットの計算方法
- 現在の返済条件での総支払額を計算する
- 借換をする場合の諸費用を計算する
- 諸費用を上乗せした条件でシミュレーションする
- 借換後の総支払額からメリットを計算する
まずは、現在の返済条件での総支払額を計算します。
上の例ですと、毎月122,474円の返済をし、残り25年なので、
122,474×12か月×25年=36,742,200円となります…①
次に借換の諸費用を計算します。
諸費用は、以前の記事で住宅ローンに関する代表的な諸費用を紹介してます。
今回は借換なので、仲介手数料や火災保険は掛かりません。
事務手数料、保証料、抵当権の設定登記費用、が代表的な費用になります。
事務手数料は、融資額の2.2%、保証料は今回は無し、抵当権の設定費用は融資額の1,000分の7と仮定します。
もう1度条件を見てみましょう。
現在の住宅ローン
- 10年前に組んだ住宅ローン
- 残り期間25年
- 当初4,000万円
- 現在残3,060万円
- 金利は1.5%
- 毎月の返済額122,474円
ここに、諸経費を上乗せします。
諸経費を上乗せし、3,160万円で借りた場合、事務手数料は695,200円、抵当権設定費用は221,200円です。
30,600,000円+695,200円+221,200円=31,516,400円 …②諸費用を出す
その他の収入印紙など掛かりますが、3,160万円で持ち出しなしでピッタリくらいと考えます。
そして、新たな条件でシミュレーションをし、メリットを計算します。
借換条件
- 期間25年
- 金額3,160万円
- 金利0.5%
- 毎月の返済額112,075円
この条件での総支払額は112,075円×12か月×25年=33,622,500円となります。…③
そして、①‐③=3,119,700円がメリットとなります。
ちなみに冒頭のメリット計算は差額のみで考えてるだけで一緒ですね。
借換のメリットが出ないケースというのは、「金利差メリットだけでは借換諸費用を吸収できない」状態を言います。
ぜひ、自身で計算してみましょう!
借換後の条件などは、以前も紹介したシミュレーションサイトで簡単にできます。
住宅ローンシミュレーション(住宅保証機構(株)HP)
4.借換の注意点
最後に借換の際の注意点を説明します。
といっても、それほどありません。
メリットが出ない借換ならそもそも銀行も承諾しないと思います。
最低限注意すべきは、「団体信用生命保険」いわゆる団信ですね。
団信の保障内容が8大疾病から死亡のみ、となってしまわないよう注意しましょう。
また、固定金利から変動金利に変わることもあります。
ただ、これについては固定VS変動でお話しした通り、変動で問題ないと思ってます(自己責任ですが)。
また、そもそも借換できないケースとしては、
などが考えられます。
結局、住宅ローンを実行する銀行にとっては、新たな借入となります。
前回までの記事でお話ししたよう、通常の審査は行われます。
詳細については、関連記事を参考にして下さい。
関連記事
5.まとめ
いかがだったでしょう?
今回の記事でメリットの算出方法を参考にして、ぜひ計算してみてください。
特に最近の低すぎる金利から、メリットが出る住宅ローンは多く存在していると思います。
借りてから10年くらい何もしていない、という方はぜひ計算してみましょう!
住宅ローンの進め方は、前回記事までを参考にしてください。
変動金利0.31%なんて住宅ローンもありますからね。
1%切っている住宅ローンを組んでおり「私には関係ない」
と思っている人でも、メリット出る可能性かなり高そうですね。
ありがとうございました。