本紹介⑤-2 7つの習慣 後編「公的成功」「再新再生」
こちらは、「7つの習慣」の要約、後編となります。
前編をまだ読んでいない方は、前編から読んで下さい。
前編は → こちら
今回の後編では、第4の習慣から第7の習慣までのご紹介となります。
では、ぜひ最後まで読んでください。
他の本紹介にご興味のある方は「まとめ記事」を参考にしてください
目次
1.本の構成について
この本は、下記の4部構成となっております。
本の構成
- 第1部 パラダイムと原則
- 第2部 私的成功(自立) 第1~第3の習慣
- 第3部 公的成功(相互依存) 第4~第6の習慣
- 第4部 再新再生 第7の習慣
前編では、第2部までの要約をおこないました。
もう一度前編のまとめを確認しておきましょう。
前編のまとめ
- 『第1部パラダイムと原則』原則を中心に据え、人格を土台とし、インサイドアウト(内から外へ)のアプローチによって、個人の成長、効果的な人間関係を実現しよう。
- 『第2部私的成功』『第1の習慣:主体的である』過去も何も関係ない、今自分は変わることはできる。とにかく自分を変化させ影響の輪を広げていこう。
- 『第2の習慣:終わりを思い描くことから始める』どう最期を迎えたいか、そこに向かうまでに自分はどうあるべきか、を考えるよう。
- 『第3の習慣:最優先事項を優先する』第2の習慣で決めた長期ビジョンを達成するために、今やるべき第Ⅱ領域の最優先事項をやろう。
ここまでが、私的成功(自立)と言われる部分です。
ここから、いよいよ外、他者との関わりへと移行します。
では、『第3部 公的成功(相互依存)』の要約に入っていきます。
2.信頼口座という考え方
第4の習慣に入る前に、「信頼口座」という話をします。
非常に重要な考え方となります。
人との関係性の中では、信頼口座の残高がプラスになっている必要があります。
信頼口座の残高の増やし方は、以下の通りです。
以上です。
誠実さとは、陰で人の批判をしないことなどです。
この信頼口座の残高を増やすという考えを理解して初めて、公的成功の領域に入れます。
具体的にイメージしてみましょう。
自分のことを深いレベルで理解してくれ、細かいことにも気を使ってくれ、絶対に約束を守り、いつも「あなたにはこんなことを期待しているよ」と言ってくれ、決して他人の悪口を言わず、何かあったらすぐに謝ってくれる人、絶対信頼しますよね(笑)。
これはいわゆる「いい人」とは違います。
信頼できる人といい人は違いますね。
個人的な意見ですが、「いい人」って良い言葉ではないですよね。
こんな形で信頼口座の残高が増えていくと、第4以降の習慣が実現していきます。
3.第4の習慣 Win-Winを考える
第4の習慣は「Win-Winを考える」です。
まぁ、よく耳にする言葉ですね。
ただ、人間関係の6つのパラダイムの1つであるという考えは浸透していないですよね。
その6つのパラダイムがWin-Win、Win-Lose、Lose-Win、Lose-Lose、Win、Win-Win or No Dealです。
「Win-Winの関係が大事だ!」という言葉自体は良く聞きますよね。
ただ、実際は大半の関係に「勝ち負け」が存在してます。
自社と顧客という視点でもそうですし、個人間の関係なんてまさに「勝ち負け前提」で接してくる人も多いですよね。
例えば、年が上・役職が上というだけでやたらとマウントを取ってくる人もいます。
本来の正しい姿は、役職が上だから責任を持つ・実務においては現場の部下の方が力が上なので任せる、これがWin-Winになる大前提ですよね。
できない人が多いです。
部下もそうです。
私は何もできません、みたいな形で最初から負けを宣言し、へりくだってくる人もいます。
こういう人がマウント上司を作っている面もあります。
1対1の個人間においても、Win-Winを意識しましょう。
WIn-Winを目指し、それがだめならNo Dealという結果(取引しない)がよい選択です。
「公的成功は、他者を打ち負かして手にする勝利のことではない。関わった全員のためになる結果に達するように効果的な人間関係を築くこと、それが公的成功である。」
本文より引用
勝ち負けではありません。関わった全員がプラスになるように人間関係を築くこと、信頼口座の残高を増やすこと、これが大事です。
また、組織の在り方についても記載があります。
Win-Winを推奨しているのに、相手を負かすことで評価を得られる仕組みになっていないか、ということです。
多くの場合、Win-Winの関係性を構築できない理由は、人ではなく仕組み(システム)であるということです。
これも良く耳にしますね、「まず仕組みを疑え」ということです。
第4の習慣のまとめは、
『Win-Winを考え、信頼口座残高を増やすこと。勝ち負けの仕組みから脱却すること』
です。
4.第5の習慣 まず理解に徹し、そして理解される
第5の習慣は、「まず理解に徹し、そして理解される」です。
これは、最近良く耳にする「共感による傾聴」です。
難しいですよね。
正直、私はこれが一番苦手です。
努力はするのですが、つい忘れてしまうことが多いです。
コミュニケーションとは、読む・書く・話すそして聴くです。
この聴くというコミュニケーションは、なかなか教わる機会がないんですよね。
私は10年以上営業をやってきました。
その上で出した答えが、営業で最も大事なのは「聴くスキル」です。
そして、コミュニケーション能力が高い=聴く能力が高いです。
よくペラペラしゃべるだけの人をコミュニケーション能力が高いというふうに言いますが、これは無いです。
私も意識していましたが、全会話の中で9割相手に話させることができる人が、コミュニケーション能力が高い人です。
そして、聴く際にやってはいけないことを自叙伝的反応として以下の4つに分類してます。
自叙伝的反応
- 評価する
- 探る
- 助言する
- 解釈する
これをやってはいけない、というのは難しいですよね(笑)。
とにかく、理解することです。
「人は誰でも、自分のことをわかってもらいたいと思っている。だから、相手を理解することにどんなに長い時間を投資したとしても、必ず大きな成果となって戻ってくる。」
本文より
相手を理解すること、これは影響の輪の範囲内です。
相手に理解をしてもらうことは、影響の輪の外です。
まずは、相手を理解すること。そうすれば影響の輪は広がり、他者にも影響を与えることができるということです。
第5の習慣のまとめは、
『共感による傾聴スキルを徹底的に磨き、他者を理解すること。そうすれば他者から理解してもらえる』
です。
5.第6の習慣 シナジーを創り出す
第6の習慣は、「シナジーを創り出す」です。
はい、私の会社の社名にも入ってます。
「シナジーとは、全体の合計は個々の部分の総和よりも大きくなるということである。」
本文より
ようするに、シナジー効果がでれば、1+1が3にも10にもなるという話です。
ここで重要なのは、違いを尊重するということです。
まず、自分の見方には限界があることを認める謙虚さが必要です。
「無知の知」というやつですね。
そして、違いを生かしてシナジーを生み出していきましょう。
対立意見は、どちらかが正しい、というものではありません。
ファクトフルネスでも出てきました「分断本能」ですね。善か悪か。
戦争は善同士のぶつかり合いです。
対立意見は両方が正しいという見方をすることで、シナジーが生まれます。
第6の習慣のまとめは、
『自分の見方には限界があることを知る。意見の違いからシナジーを生み出す。』
です。
6.第7の習慣 刃を研ぐ
第4部『再新再生』、第7の習慣は「刃を研ぐ」です。
ようするに、常に自分を成長させ続けていきましょうということです。
自分を再新再生させるには、4つの側面の刃を研ぐ必要があります(以下参照)。
4つの側面の刃を研ぐ
- 肉体
- 精神
- 知性
- 社会・情緒
肉体は、健康などです。私は、食事に気を付け、運動をしています。
他は、勉強や人間関係です。
全てをバランスよく、研ぎ続けることが必要です。
現実的にはどうでしょう?
私が懸念しているのは「知性」です。
現在の日本では、大学を卒業したら再学習をしません。
社会人の平均勉強時間は1日6分です。
「シン・二ホン」でも再教育の重要性について書かれています。
『常に、4つの側面の刃を研ぐ習慣をつけていきましょう。』
これが第7の習慣のまとめになります。
7.まとめ
以上です。
ここで、前編の冒頭の話に戻ります。
ぜひ、実践に移しましょう。
当然全部の人が行動に移せばよいのですが、それは不可能だと分かってます。
なので、動いた人が自然と突出することができます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
前編は → こちら
ぜひ、この記事も読んでみて下さい。