否定と批判 否定はダメ・絶対

北村ゆきひろ

今回は、「否定と批判」というテーマを記事にします。

体感ですが、この違いが分かっていない人が多すぎる気がしております。

この違いを理解していおくと、より良くなるための意見というものに気付くことができるようになります。

1.批判とは

 まずは、「批判」についてお話しします。

 とにかく私はサラリーマン時代、批判ばかりしてきました。例えば以下のようなことです。

私がしてきた批判

  • 責任に対する対価で高い給料が支払われているのに、責任を全うせず保身にばかり走る
  • 経営陣なのに経営能力が皆無
  • 評価をすべき立場なのに、他者を評価できるほど勉強をしていない

 ほんの一部ですが、こんな感じです。

 私が考える批判とは、「現状の悪い点と改善の方向性を提示するもの」です。

 例えば、役職が上にいけばいくほど給料が高くなるのは、経営に対する責任が大きくなるからです。

 利益責任、育成責任など様々です。

 けれど、ただ単に「長く会社にいる」からとはき違え、高い給料をもらいながらも何もしない人がいるから、批判をするのです。

 しっかり責任を果たしてほしい、具体的には部下をちゃんと育成し、自身もしっかり勉強してほしいということです。

 批判する際に、「無能」という言葉もよく使います。

 文脈上、経営能力が無いという意味で無能という言葉を使うことがほとんどです。

 決して悪口ではなく、私も事務的な仕事をひたすらやるということに対しては超無能です。

 

 つまり、経営能力も「ある人とない人」がおり、ない人を否定しているのではなく、そういう人に経営をさせても仕方ないので、降ろすか勉強してもらうかしないといけない、ということです。

 更に言えば、無能な人を責めているのではなく、無能な人が経営陣になれてしまうシステムを批判しているのです。

 また、人の一生に関わる他人の評価というものを、全く勉強していない人がしているというシステムを批判しております。

 「立場」における振る舞いに対する批判はよくしておりました。

 一方、「個人」に対する否定はあまりしたことはないです(今は絶対しないですが、昔はしてないとは言い切れないです…)。

 批判とは、現状を改善する建設的な意見になり得るものであります。

2.否定とは

 次は「否定」です。

 否定とは「そうではないと打ち消すこと」という意味です。

 非常によく耳にするのは、「お前はダメだ」などですね。

 これに慣れていると、他者からの「批判」も「否定」と捉え、対立体制になってしまいます。

 批判的な意見をし現状を改善しようとしても、それを否定と捉え「生意気な奴」とだけ烙印を押され評価されてしまいます。

 普段から他者を否定ばかりしていると、批判と否定の区別がつかなくなり批判を否定と捉えるようになります。

 そういう人が権力を持つと、周りをイエスマンで囲い、無能の出来上がりです。

 他人を「否定」する傾向がある人は、本当に気を付けた方がいいと思います。

 全くもって良いことはありません。

3.否定をする癖を直すには

 自身が否定的な人間なのかどうかを判断する基準があります。

 何か自分に不都合なことが起こったとき、自分の要因を一番に考えるか他人の原因を一番に考えるかどうかです。

 

 例えば、チームを率いる立場にいる場合、結果が出なければ自分の責任です。

 なので、チーム個人個人の能力をしっかり把握し、それぞれの強みを最大限に生かし、チームとして考えられる最高の結果を残そうとします。

 しかし、現実的には結果が出ない理由を誰か一人のせいにし、自分の責任を回避しようとする人が多くいます。

 育成も含めて自分の責任であるにも関わらず、ろくに育成もせず、「こいつのせいでダメだった」と平気で言える人がいます。

 このタイプが否定的な人間ですね。

 そして、残念なことに世の中は大半が否定的な人間です。

 否定的な人ばかりなので、自身は良かれと思い批判的な意見を言っても、大半の人に否定と捉えられてしまいます。

 すぐに人のせいにしてしまう人は、否定的な人なので注意しましょう。

 直すためには、自分が何をできるか、と考える癖をつけることです。

4.批判はする必要がないかも

 これは個人的な意見ですが、組織においてわざわざ批判をする必要はないと思います。

 もちろん、組織を直接的に変革させることができる立場の人は除きます。

 結局、大半の人間は否定的です。

 批判をしたところで、否定と捉えられて対立構造が出来上がってしまいます。

 

 私はもともと批判的なことはよく話すタイプでした。

 しかし、段々とそれを言ってもしょうがないと気付くようになりました。

 最終的には意見を言っても仕方ないので、何も言わないようになり、自分の将来に目を向けて会社を辞めたのです。

 もちろん、他人を変えるために批判的なことを発信し続けることを否定はしません。

 けれど、労力を考えれば、他人や環境を変えるより自分が変化し好きな環境に行く方がいいです。

 いつでも逃げられるように、自身のスキルアップに労力を使う方が効率的かつ賢明です。

 特に、人格否定を平気でするような人がいる組織からは、一刻も早く抜け出した方がいいです。

 というか、普通にパワハラですからね。

5.まとめ

 

まとめ

  • 批判は現状を改善させる建設的な意見
  • 否定はただ打ち消すのみ
  • 大半の人は否定的であり、批判も否定と捉えられてしまう
  • 批判を否定と捉えられることで対立構造が生まれてしまうこともある
  • 組織においてはあえて批判する必要はない
  • 変化をさせるには相当の労力が必要なので、その労力を個人のスキルアップに使った方が良い
北村ゆきひろ

以上となります。

あえて批判的な意見を口に出して、レスバをする必要はありません。

しかしながら、論理的能力を身に付けたり、PDCAサイクルを回し日々改善点を考えたりする上で、批判的な視点というのは物凄く役立ちます。

常に、多面的に物事を見られる視点を持つという意味において、批判をするということを意識すると良いと思います。

批判は、いいことですよ。

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