ロングテールとは 知っておくべき戦略

 今回は、ロングテール(ロングテール効果、ロングテール戦略)について解説します。

 まずは下記本の表紙をご覧ください。

 これは、パレートの法則で紹介したよう、「全商品の20%が80%の売上を占めている」という様子を表しております。

 そして、取るべき戦略の方向性は、「商品管理が煩雑・在庫が過大なので、売上の少ない80%の商品をバッサリとカットする」ということが一般的でした。

 しかし昨今は、従来「死に筋」と考えられていた80%の大量商品が、安定した売上確保の基盤となるケースが出てきました。

 それをロングテール(長いしっぽ)と言います。

 何がそれを可能にしたのか、具体的に見ていきましょう。

1.アマゾンの登場

 ロングテールを一躍有名にしたのはアマゾンです。

 それまでは、「20%の売れ筋商品を徹底的に伸ばし80%の死に筋商品をカットしていく」というのが一般的でした。

 当然、実店舗がありモノを置けるスペースが決まっている以上、売れ筋商品を置いておきたいというのは当然です。

 また、アイテムカットをしていかないと、大量の不良在庫を抱えることとなり、維持費も掛かってしまいます。

 

 しかし、アマゾンのようなECサイトにおいては、スペースは関係ありません。

 また、頻繁に売れるものではないので大型倉庫で少数の在庫を持っておけば大丈夫です。

 さらに、在庫がきれていても、ニッチ商品なので消費者は生産を待ちます。

 

 このように、アマゾンを始めとしたECサイトの一般化により、従来ならカットされていた死に筋商品が、ニッチ市場ながら確実に売れ続け大きな売上の基盤となっていきました。

 アマゾンは当初『本』の販売からスタートしたので、本を例に考えてみましょう。

 日本では10万部発行で大ベストセラーとなります。

 アマゾンは1,000部しか売れない本(1,000部売れれば十分ですが)など、全ての本を扱うことができます。

 10万部売れた1冊の本と、1,000部売れた100冊の本、どちらも売れた部数の合計は同じです。

 現実的には、絶対的な母数は後者の方が圧倒的に多いです。

 つまり、アマゾンの売上に貢献しているのは、前者ではなく後者ということになります。

 まさに、塵も積もれば、という感じですね。

 ECサイトがそれを可能にした、ということです。

アマゾンぽちっ

2.更なる加速

 この流れは現在進行形で加速しております。

 例えば、アマゾンプライムネットフリックスなどの配信サービスも同じですね。

 かつてはTSUTAYAのような実店舗でDVDをレンタルしておりましたが、サブスクで圧倒的な数の映画やドラマを見ることができるようになりました。

 実店舗においては、売れ筋のDVDを大量に入荷し、死に筋のDVDは本数をどんどん減らしていくという戦略でした。その場合、売上に貢献するのは当然売れ筋商品です。

 しかし、今の配信サービスは違います。

 特定の人気映画が一時的に加入を促すことはあっても、継続的な売上に貢献しているのは以前の感覚であれば死に筋とされる、過去の名作などです。

 私はアマゾンプライムに加入しているのですが、過去のアニメ・過去の映画などを見るために加入しております。

 このように、ロングテールを戦略に組み込み多くの売上を確保することが、一般化し加速しております。

3.ロングテール戦略は強者の戦略か

 アマゾンにしても、ネットフリックスにしても、大量の在庫・コンテンツを持った上で成り立つビジネスモデルです。

 プラットフォームを提供する側の強者の戦略であると言えますね。

 実際にそうだと思います。

 例えば、一般的な本屋で実現するのはほぼ不可能でしょう。

 では、弱者はこの戦略を取り入れることはできないのか?

 これに対する私の答えは「NO」です。

 形ある商品でロングテール戦略を取ることは不可能でも、「情報(データ)」においては可能であると考えます。

 これは、企業に限らず一般個人でも可能であると考えております。

 次章で詳しく説明します。

4.一般個人でもできるロングテール

 結論から言います。

 「ブログや動画コンテンツ」です。

 例えば、ブログを100記事書いたとしましょう。

 そしてその100記事が5万円を生み出したとします。

 次に更に100記事書いたとします。

 最新の100記事は前の100記事に比べ見てくれる人の初動が多く、10万円を生み出したとします。

 この段階で、前の100記事も引き続き利益を生み続けます

 時事的なものや、情報として古いものなど、見られなくなるものもあるにせよ、以前の半分の2万5千円を生み出す可能性はあります。

 誰か一人でも見てくれる記事には価値があり、利益を少しでも生む可能性があります。

 なので、記事数を積み上げれば積み上げるほど、ロングテールが見込まれるということです。

 YouTube動画も同じですね。

 例えば私は「中小企業診断士試験 二次試験に関する動画」はロングテール効果が見込める動画だと考えてます。

 毎年、二次試験を受ける受験者は数千人しかいません。

 そもそも対象が狭いのですが、1年前の情報が全く使えなくなるということはありません。

 おそらく、3年経っても見られる可能性はあります。

 一般企業は、形あるニッチ商品をロングテールを見込んでECサイトで販売するということもできますし、上記のようデジタルコンテンツを積み上げてロングテールを狙うこともできます。

 爆発的な売上は期待できませんが、安定した売上の基盤とするために「ロングテール戦略」を取る。

 これから、必要なことかもしれませんね。

5.まとめ

 ロングテールとは、以前は死に筋とされていた商品が、ニッチ市場で売れ続け大きな売上の基盤となることを言います。

 ECサイトの一般化がそれを可能にし、アマゾンやネットフリックスがその戦略を取り恩恵を受けております。

 強者の戦略なのかというと、必ずしもそうではなく、一般個人でもロングテール戦略を取ることができます。

 その具体例が、自分の発信する情報を商品とするブログ等のコンテンツ配信です。

 取扱商品(記事数)が増えれば増えるほど、売上は拡大していきます。

 このようなものを作り、売上の基盤を作っていきましょう!

 というのが今回のまとめとなります。

 強者の戦略だと切り捨てるのではなく、抽象化し個人レベルに具体化するという思考のプロセスが大事ですね。

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