認知バイアスとは まず認知すること

北村ゆきひろ

今回は認知バイアスに関する記事です。

ビジネスにおいては、マーケティングでバイアスを利用することがありますね。

悪い面で言うと、情報発信による印象操作などもあります。

今は情報社会です。

情報との向き合い方として、認知バイアスについては入口だけでも理解しておきましょう!

1.認知バイアスってそもそも何?

認知バイアス(にんちバイアス、英: cognitive bias)とは、認知心理学や社会心理学での様々な観察者効果の一種であり、非常に基本的な統計学的な誤り、社会的帰属の誤り、記憶の誤り(虚偽記憶)など人間が犯しやすい問題である。転じて認知バイアスは、事例証拠や法的証拠の信頼性を大きく歪める。

Wikipediaより引用

 ようるすに、思い込みなどにより誤った判断をしてしまうということです。

 認知バイアスの種類は170種類以上ありますが、特に陥りやすいものを紹介していきたいと思います。

 私も含めですが、認知バイアスに引っかからない人はいません

 ですが、「あっ、今認知バイアスに引っかかってるかも…」と思えることと思えないこととでは、大きく変わります。

 結論から伝えると、認知バイアスを認知できることで、自分の身を守ることに直結します。

 ぜひ、普段から意識するようにしましょう。

2.確証バイアスとは

 まずは、確証バイアスです。

 確証バイアスとは、自分が正しいと思い込み、それを肯定するような情報ばかりを集め否定的な情報は無視するというものです。

 例えば、ビジネスシーンでは「既に陳腐化した商品Aというものに対し、良い評判ばかりを集めて、商品Aを作り続け新商品を開発できない」ということが考えられます。

 他にも、都合のよいデータばかりを集めたり、などですね。

 意外と日常的に頻繁に行われていることです。

 個人レベルではどうでしょう?

 例えば最近は「ひろゆき」の切り抜き動画が凄い勢いで広まってます。

 その中で、中小企業診断士について話しているものもあり、その内容は「決算書を読めますといった能力は評価されるが、中小企業診断士という資格だけで食っていけるかというと、厳しいと思います。」というものです。

 普段から中小企業診断士をバカにしたい人は、この情報のみで「ほら、やっぱり」と言います。

 また、資格を取りたいけど諦める理由が欲しい人も「やっぱり食えないか」と解釈します。

 これは、バカにしたい・諦めたい、という目的に適した情報を見つけ、それが全てだと思う(思い込みたい)ということです。

 これが確証バイアスです。

 

 確証バイアスというものを認知できていると、中立的な立場になり、反対意見にも目を向けられるようになります。

 上の診断士の例では、「これって弁護士でも税理士でも当てはまらないか?結局は個人の能力でしょ」と冷静に判断できます。

 確証バイアスが働くと、楽な方へ進んでしまいます。

 当然、何もしないことが一番楽なので、何もしないで済む情報を集めますからね。

 なかなか意思決定ができない組織は、今が一番いいという確証バイアスが働いている可能性があるので、注意しましょう。

「ひろゆき」もこう言ってるし

3.正常性バイアスとは

 次は正常性バイアスです。

 これは簡単に言うと、「うちの会社は大丈夫だろう」や「私は大丈夫」と考えることです。

 「日本の総人口はどんどん減少していき、高齢化が進んでいく一方、他の国はどんどん成長していく。そのため、日本は相対的に貧困となる。100歳まで生きるのが当たり前になっていく中で、稼ぐ手段としてスキルアップをし、色々な方向から長期間稼げるような体制を作ることが必要だ。」

 ということを私は一貫して言っております。

 これは私の意見ではなく、専門家が言っているデータに基づく確実性の高い未来です。

 それでもなお、「いや、うちの会社は大丈夫だから」「私は退職まで逃げ切れる」と考えるのが正常性バイアスです。

 意外とこのバイアスに陥っている人も多いですよね。

 「まさか倒産するなんて…」「まさかうちに特殊詐欺の電話が来るなんて…」「まさかマルチの勧誘だったなんて…」など、よくある話ですよね。

 冷静に考えれば、倒産の前兆はあるし、特殊詐欺っぽいおかしな言動はあるし、明らかにマルチだろと判断できるのですが、自分は大丈夫というバイアスに陥ってしまうんですね。

 これも、根幹にあるのは「楽をしたい」という思いでしょう。

 

 冷静に事実を見るようにしましょう。

この洗剤すごくいいですよ。あなたが友人4人に販売して、その友人たちがまた4人に販売して…

4.コンコルド効果とは

 最後にご紹介するのが、コンコルド効果です。

 これは、やればやるほど赤字になると分かっているのに、初期投資が大きかったため、後にひけずにやり続けてしまうことです。

 サンクコスト(埋没費用)とも言います。

 例えば、会社の命運をかけて一生懸命考えて、多くのコストをかけて作った商品が、全く売れなかったとしても、その商品の販売にこだわってしまい、財務内容の悪化が続いてしまうようなことです。

 このような会社に対して、金融機関等は「損切り」「在庫処分」などを求めます。

 少しでも資金化し、次の商品に移行した方がいいからですね。

 このように、分かってはいても第三者の力が働かないと止められないということが多くあります。

 金融機関自体も陥ってます。

 しつこいくらい言いますが、市場から全く求められていない「投信・保険の販売」について、それなりに商品も準備しちゃってるし、教育等の育成コストも掛かってるし、専門部署もあるし、今さら止められないのでしょう。

 商品の開発・商談・管理・販売事務・人件費・研修費など、膨大な費用が掛かっており、今後さらに商品が増えたり専門知識が必要になった場合、よりコストが掛かり、それに対してどれくらい販売すればよいのかは考えるのを止めて、、ということですね。

 明らかに別の何かに移行した方が得です。

 その方が従業員ものびのびと働けるでしょう。

 と、このコンコルド効果というものは、多くの企業にとって足かせとなる認知バイアスです。

 個人の投資でもそうですね。損切りは難しいですよね。

 これを冷静に、かつ思い切ってできる会社・個人が伸びていくのでしょう。

5.まとめ

北村ゆきひろ

以上、本日は認知バイアスについてでした。

確証バイアス正常性バイアスコンコルド効果、まずはこのあたりをしっかり認知できていれば、ビジネスマンとして一段階上に登れますよ。

全てに共通しているのは、しっかり自分にとって不都合な情報も見ましょうということです。

出来る限り主観で判断するのではなく、客観性を持ち、俯瞰して見るようにしましょう、ということです。

簡単なようで、難しいです。

まずは日々のトレーニングが重要です。

ん?今認知バイアスに陥ってる?と問う癖をつけるといいですよ。

私も頑張ってます(笑)。

本日は以上になります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA