ふぞろいな合格答案 実際の答案で検証

北村ゆきひろ

令和2年度の中小企業診断士試験二次試験を収録した、最新の『ふぞろいな合格答案14』が発売されました。

私事ですが、YouTubeで「二次試験対策シリーズ」という動画を作成しており、ふぞろい発売前までに事例Ⅲまでの解説を上げておきたかったのですが、無事間に合いました。

感想は置いておいて、今回は自身の答案でふぞろい式の採点をし、実際の点数と比べることで信憑性を検証したいと思います。

といっても、私自身はふぞろいのみの活用で、独学で合格したので十分信頼に値すると思ってます。

あくまで、検証の一貫として見て頂ければと思います。

著作権にも最大限配慮し、配点の詳細や私が使っていないキーワードの詳細などはなるべく避けて書いてます。

ちなみに、答案提出者のところに、「ゆきひろK」という名称で私の名前も載ってました!

中小企業診断士試験に興味のある方は「まとめ記事」を参考にしてください

ふぞろいは、平成19年~28年が「10年データブック」、平成29年~平成30年が「総集編」、令和元年が13、令和2年が14となっているので、お間違えなく。

1.事例Ⅰでの検証

 まずは事例Ⅰの検証です。加点キーワードにはマーカーを引きます。

 【第1問(設問1)】15点/20点

 【解答】経営ビジョンは、①2百年の歴史を持つ老舗ブランドを生かし日本の文化や伝統に憧れるインバウンド客確保、②既存の飲食店や旅館事業とのシナジー発揮、③それらを通じて観光地としての魅力を高め地域活性化をすること。

 【第1問(設問2)】17点/20点

 【解答】理由は、①雇用責任から廃業を逡巡していた前経営者が従業員の継続雇用を買収条件としたため、②前経営者経営ノウハウと杜氏との繋がり、ベテラン蔵人技術力承継が事業成立の上で不可欠であったため。

 【第2問】14点/20点

 【解答】手順は、①複雑な事務作業を無駄の排除等により簡素化、②取引先との慣習等で成立していた事務作業を標準化、③顧客情報をDB化し、以上をマニュアル化・文書化した上で、最終的に情報システム化した。

 【第3問】14点/20点

 【解答】求めた能力は、直販方式を導入したため、①取引先とのコミュニケーションニーズ収集力、②杜氏や蔵人との新規商品を開発するための連携力、③新商品を販売する提案力、④古い考えに縛られない発想力である。

 【第4問】17点/20点

 【解答】①適正な配置を実施すること、②公平・公正な評価制度を導入、③チャレンジ精神醸成のため提案制度の導入、④一部業績連動型給与を採用すること、⑤非正規社員の正規社員への登用制度を導入すること、で士気向上を図る。

 以上、『ふぞろい式採点』だと77点となります。

 77点です。実際は75点だったので、誤差はなんと2点!

 いや~、素晴らしいですね。

 全体的な所感ですが、「なるほど」と思うところが多かったです。

 やはり、そこまで突っ込まないといけないのか、と思いましたね。

 どんどんいきましょう。

2.事例Ⅱでの検証

 事例Ⅱの検証です。

 【第1問】16点/20点

 【解答】

 S:無農薬で高品質ハーブの効率的な栽培方法と、自社工場・オンラインサイトを持つこと。(4)

 W:ハーブと島の知名度が低いこと、Z社への依存度が高いこと、商品開発力が弱いこと。(5)

 O:ヘルスケアに関心の高い30~40代の女性層の支持がある事、他企業の引き合いがあること。(3)

 T:Z社製品があと2~3年で製造中止となること、X島の活力が低下していること。(4)

 【第2問】17点/30点

 【解答】20歳代後半~50歳代の大都市圏在住の女性客に対し、Z社以外の引き合いが来ている会社を通じた販売と、自社ブランドによるオンラインサイトでの販売という構成にし、特定取引先への依存から脱却リスク分散を図る。

 【第3問 (設問1)】10点/10点

 【解答】新商品を30~40歳代女性の既存市場へ投入する新商品開発戦略と、一部新規顧客も含む多角化戦略売上伸長

 【第3問 (設問2)】18点/20点

 【解答】BBS等の双方向コミュニケーションを生かし、顧客にハーブの用途を問い新商品を作る、そのサンプルを送り感想を記入してもらう、という施策により潜在顧客ニーズを発掘し新商品を開発し、顧客関係性強化を図る。

 【第4問】12点/20点

 【解答】提案はハーブの栽培・収穫プログラムである。具体的には、ハーブを植える体験、途中の美しいコントラストの動画配信、収穫し料理・飲料として体験するサービスで、島に来る回数増加も図りながら、B社の愛顧も高める。

 以上、『ふぞろい式採点』だと73点となります。

 実際の点数は67点だったので、誤差は6点です。

 おそらく、第3問(設問1)はキーワードを詰め込んでるので満点となっているが、実際は満点ということはないと思います。

 

 やはり、キーワードをひたすら詰め込んだ答案は若干減点がありそうですね。

 個人的には、30点問題に関して、それなりに自信があったのですが、ここで落としているとは思いませんでした。

 

 実際にこの問題の点数が入らなかったので、67点だったのだと思います。

 う~ん、難しい。。

 おそらく、色々な先入観や自分に染み付いたものがあり、どれだけ考えても納得できない問題というものもあるでしょう。

3.事例Ⅲでの検証

 事例Ⅲの検証です。

 【第1問】18点/20点

 【解答】

  強み:高い仕上げ品質を実現する溶接技術研磨技術と、設計・製作・据付までの一貫生産体制(10)

  弱み:売上全体の40%を占めるモニュメント製品の受注量変動が大きい点、納期遅延がある点。(8)

 【第2問(設問1)】13点/20点

 【解答】

 問題点:①顧客承認に至る製作前プロセスに時間を要している点、②高度な加工技術を要する受注等で生産計画を超える点、にて納期遅延発生。(3)

 対応策:対応策は、①顧客との摺合わせと同時に製造部との技術的な打ち合わせを共有すること、②3DCADの導入、により時間短縮を図る。(10)

 【第2問(設問2)】14点/20点

 【解答】

 問題点:①作業チームの技術力に差がある点、②基準となる工程順序や工数見積の標準化がされていない点、③作業者の不稼働の時間が多い点。(9)

 対応策:対応策は、①チーム技術力を平準化する適正配置、②製品の工程順序・工数見積の標準化、③SLP、5Sの徹底を行い、稼働率を高める。(5)

 【第3問】10点/20点

 【解答】

 IT活用は、①受注案件を全社で一元管理し共有、②仕様変更や図面変更をリアルタイムで共有し、技術的助言を実施する、③標準化した工数見積等で精緻な生産計画を立案、④納期重視で生産統制を行い進捗等を共有できるようにする、以上で短納期を実現する。

 【第4問】16点/20点

 【解答】

 溶接技術や研磨技術をOJT等を通じて更に強化し、②部門間連携を強化し一貫生産体制を強化することで、より差別化を図り、短納期を訴求高付加価値化を実現する。IT化を進め技術的打ち合わせの質も高め、販路を海外まで拡大させ、受注の平準化を図る。

 以上、『ふぞろい式採点』だと71点となります。

 実際の点数は68点だったので、誤差は3点でした。

 ここでも素晴らしい結果ですね。

 基本的に7割狙いという戦略だったので、ほぼ狙い通りにいっているのですが、事例Ⅲは第3問で大きく落としております。

 工数管理や工程管理が高得点キーワードなのですが、前の問題で書いたので、ここでは使いませんでした。

 この、「前の問題で使った」から、「この問題では書かない」という、勝手に課した制約で点数を落としてますね。

 確かに、生産管理に関する問題なので、「工数管理・工程管理の標準化」はIT化により実現するべきものです。

 反省…。

4.事例Ⅳでの検証

 最後は事例Ⅳです。事例Ⅳは、答えのみメモしており、計算過程はメモできなかったので、やや整合性に欠けると思います。

 【第1問(設問1)】

 【解答】12点/12点

 優れている 棚卸資産回転率 3.91回

 劣っている 売上高経常利益率 1.65%  負債比率 532.24%

 【第1問(設問2)】

 【解答】13点/13点

 戸建住宅事業の地元での高い評判により販売実績高く在庫の効率性は高いが、借入依存度高く赤字店舗・重い費用負担により安全性・収益性が低い

 【第2問(設問1)】

 【解答】15点/15点

 78.75百万円(計算過程省略)

 【第2問(設問2)】

 【解答】3点/15点(ただし計算過程の点数は考慮していない)

 ①94.23 ②83.55 ③よって① (計算過程省略)

 【第3問(設問1)】

 【解答】6点/8点

 実質純資産150百万円を超えて買収した場合正ののれん、下回って買収した場合負ののれんが発生。

 【第3問(設問2)】

 【解答】1点/12点

 簿外債務発生のリスクを回避するため、事前に財務デューデリジェンスを専門家等に依頼することを交渉する。

 【第4問(設問1)】

 【解答】12点/12点

 戸建住宅事業:4.31%  全体:2.55%

 【第4問(設問2)】

 【解答】0点/5点

 4.19%

 【第4問(設問3)】

 【解答】0点/8点

 問題点:CFが増加しても減価償却によりROIが下がる。

 改善案:ROIではなくCFの増加にて評価する。

 以上、『ふぞろい式採点』だと62点となります。

 ただし、これは計算過程の加点を考慮しておりません。

 計算過程は最大で8点の加点があります。

 実際の点数が67点だったので、ほぼ一致と考えて問題は無さそうです。

 満点か0点か、と非常に波が激しいですね(笑)。

 やはり、第1問で高得点を取るのは必須ですね。

5.まとめ

 以上、最終的な集計は以下のようになりました。

点数比較結果

  • ふぞろい式:事例Ⅰ77点、事例Ⅱ73点、事例Ⅲ71点、事例Ⅳ62点、計283点
  • 実際の点数:事例Ⅰ75点、事例Ⅱ67点、事例Ⅲ68点、事例Ⅳ67点、計277点
  • 最終的な誤差:6点

*ただし、事例Ⅳの計算過程(最大8点)は加味していない

 この試験を、よくこれだけ分析したものです。

 ほぼ誤差なし、素晴らしいですね。

 結論としては、『採点方法として「ふぞろい式」は十分信頼に足るものである』、以上です。

 ただし、学習のツールとしては、「ふぞろい」のみだと不足する方も多いと思うので、そこは色々な情報を取得していきましょう。

 教材はもちろん、ブログなどでも非常に参考になる考え方を書いている方は多くおります

 そんな中で、私のYouTubeも覗いて頂けると嬉しいです。

参考:YouTube動画

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